こんにちは!トラねえです🐱
今日はね、ちょっと不思議で懐かしい気持ちになれるSF漫画を見つけちゃったの。その名も『サザンと彗星の少女』。この作品、なんというか…心がざわざわしながらも温かくなる、そんな不思議な魅力があるのよね。
この記事のポイント
- 新人漫画家・赤瀬由里子さんの初作品で2019年マンガ大賞第5位を獲得
- 全500ページをアナログ水彩絵の具で描いた美しいオールカラー作品
- 80年代風レトロSFの世界観が魅力的
- 2018年4月に上下巻同時発売された全2巻完結作品
- 300年後の未来を舞台にした少年と少女の運命的な物語
作品評価
| 評価項目 | 星評価 |
|---|---|
| エモ度(感情ゆさぶり度) | ☆☆☆☆ |
| キャラ共感度 | ☆☆☆☆ |
| 没入感(引き込まれ度) | ☆☆☆☆☆ |
| 癒し・浄化度 | ☆☆☆ |
| 心に残るセリフ/シーン度 | ☆☆☆☆ |
目次
物語のあらすじ
300年後の地球。主人公のサザンは他の惑星へ出稼ぎに出る青年で、ある夜、赤い髪の美しい少女ミーナと運命的な出会いを果たすの。
でもね、この出会いは決して穏やかなものじゃなかった。ミーナの体には誰もが欲しがる強大な力が秘められていて、その力を狙う盗賊たちから命を狙われる日々を送っているのよ。
再会を約束したはずなのに、次に現れたミーナは傷だらけで…何も語らず姿を消してしまうわ。サザンは彼女を追いかける中で「破滅を呼ぶ生命体」という恐ろしい存在を知ることになり、やがて謎に包まれた巨大船「アグルダ」へと導かれていくのです。
この作品はね、日常に疲れたとき、何か心に響く物語に触れたいとき、そして少し切なくて温かい気持ちになりたいときに読んでほしいの。レトロな雰囲気の中に描かれる少年と少女の絆が、きっとあなたの心を優しく揺さぶってくれるはずよ。

ねえねえ姉ちゃん!これってさ、要するにボーイ・ミーツ・ガールってやつでしょ?

まあそうなんだけど…ヒロ、あなたそれしか知らないの?

え、だって運命の出会いから始まる冒険譚じゃん!俺、こういうの大好きなんだよね~

確かにそうなんだけどね(笑)。でもこの作品、ただの冒険物語じゃないのよ。人類の文明とか、もっと深いテーマが隠されてるの

おお、なんか急に難しくなった!でも気になるじゃん、それ!
サザンと彗星の少女の魅力とは?全編アナログ水彩で描かれた圧巻のビジュアル
『サザンと彗星の少女』を語る上で絶対に外せないのが、その独特な作画スタイルなの。

新人離れした画力!水彩絵の具で描かれた美しい世界
この作品を手に取ったとき、最初に驚くのがその色彩の美しさよ。作者の赤瀬由里子さんは1990年生まれの新人漫画家さんなんだけど、なんとこの作品が初めての作品なのよ。
信じられる?初めての作品で全500ページをアナログの水彩絵の具で描き切っちゃったの。しかも全ページカラーという気合の入りよう!
普通ね、漫画って白黒が基本でしょ?カラーページがあっても最初の数ページだけとか、表紙だけとかが多いのよ。でもこの作品は最初から最後まで、すべてのページが美しい色彩で彩られているわ。
水彩絵の具特有の優しいにじみや、色の重なり合いが本当に美しくて、まるで絵本を読んでいるような気分になるの。最近の漫画はデジタルで描かれることが多いんだけど、このアナログならではの温かみって、やっぱり特別なものがあるわよね。
80年代SF映画を思わせる懐かしい雰囲気
赤瀬さんが描く世界観は「80年代風SF」と紹介されているんだけど、これがまた素敵なのよ。
今の若い子たちは知らないかもしれないけど、80年代のSF作品って独特の魅力があってね。未来なんだけどどこか温かくて、人間味があるというか…。最新のSF作品みたいに洗練されすぎてなくて、ちょっと泥臭さも残ってるの。
『サザンと彗星の少女』もまさにそんな雰囲気で、300年後の未来が舞台なのに、どこか懐かしい気持ちになれるのよね。宇宙船やロボットのデザインも、ピカピカの最先端って感じじゃなくて、使い込まれた道具みたいな味わいがあるわ。
この懐かしさと新しさが混ざり合った世界観が、読者をグッと物語に引き込んでくれるの。まるでタイムスリップしたような、不思議な感覚を味わえるわよ。
デビュー作でマンガ大賞第5位の実力
この作品、2019年のマンガ大賞で第5位に選ばれたの。マンガ大賞っていうのはね、書店員さんたちが「この漫画を多くの人に読んでほしい!」って思った作品に投票する賞なのよ。
つまり、プロの目から見ても「これは凄い」って認められた作品ってこと。しかもデビュー作でこの評価って、本当に異例中の異例なの。
書店員さんたちは毎日たくさんの漫画を見ているプロ中のプロでしょ?その人たちが絶賛するんだから、作品のクオリティは折り紙付きよね。
実際、電子書籍を販売しているサイトでも「驚異の新人の圧倒的デビュー作」って紹介されていて、読者からの評価も上々みたい。書店サイトでは5点満点中4.0という高評価を獲得しているわ。
サザンと彗星の少女のストーリー|少年と少女が辿る運命の物語
『サザンと彗星の少女』の物語は、シンプルなようで実はとても深いテーマを含んでいるの。ここからは物語の魅力をもっと詳しく見ていきましょう。

上巻:運命的な出会いと別れ
物語の主人公サザンは、地球から他の惑星へ出稼ぎに出ている普通の青年よ。300年後の世界では、宇宙旅行が当たり前になっていて、若者たちは仕事のために惑星間を移動しているの。
そんなある夜、サザンは赤い髪の美しい少女ミーナと出会うわ。でもこれが普通の出会いじゃなかったの。ミーナは腕自慢の盗賊たちに命を狙われていて、サザンは彼女を助けることになるのよ。
なぜミーナが狙われているのか?それは彼女の体内に、誰もが欲しがる強大な力が秘められているから。この力をめぐって、様々な人たちがミーナを追いかけてくるわけ。
サザンとミーナは再会を約束するんだけど、次に会ったときのミーナは全身傷だらけ。何があったのか語ろうともせず、彼女は再び姿を消してしまうの。
この別れのシーンがね、本当に切なくて…。読んでいるこっちも胸が締め付けられるような気持ちになるわよ。
ミーナの秘密と「破滅を呼ぶ生命体」の謎
サザンはミーナを探す旅に出るんだけど、その過程で恐ろしい真実を知ることになるの。それが「破滅を呼ぶ生命体」と呼ばれる存在。
この謎の存在が一体何なのか、ミーナとどう関係しているのか…。物語が進むにつれて、少しずつ明かされていく真実に読者もドキドキさせられるわ。
そしてサザンは「アグルダ」という巨大な船の存在を知るの。この船が物語の鍵を握っているんだけど、詳しくは読んでからのお楽しみよ。
ネタバレになっちゃうから多くは語れないけど、ミーナが抱える秘密は想像以上に大きくて、それは個人の問題じゃなくて、人類全体に関わる重大な秘密なのよ。
下巻:巨大船アグルダでの決戦
下巻では、サザンたちが宇宙の最も奥深い場所にある巨大船アグルダに突入するわ。この船、想像を絶する大きさで、一度入ったら簡単には出られない構造になっているの。
船内には無数のロボット兵が配置されていて、サザンたちの行く手を阻むのよ。アクションシーンも迫力満点で、手に汗握る展開が続くわ。
そしてアグルダを統率している謎の存在との対決。この存在が語る真実は、人類がこれまで築いてきた文明の矛盾をサザンに、そして読者に突きつけてくるの。
ただの冒険物語じゃなくて、「人間って何だろう」「文明の発展って本当に正しいの?」って考えさせられる深いテーマが込められているのよね。
全2巻で完結する読みやすさ
この作品の良いところは、全2巻できれいに完結するところ。上巻と下巻、合わせて約500ページで物語が綺麗に終わるから、気軽に読み始められるわよ。
長編漫画も良いけど、何十巻も続くシリーズだと読み始めるのに勇気がいるでしょ?その点、この作品は週末にゆっくり読むのにちょうど良いボリュームなの。
しかも上下巻が同時発売されているから、続きが気になって待たされることもないわ。一気に読めちゃうのも嬉しいポイントよね。
2018年4月18日に両巻が同時に出版されて、リイド社のトーチコミックスレーベルから発売されているわ。各巻980円プラス税という価格設定も、手に取りやすくて良いわよね。
サザンと彗星の少女を読んだ後に感じること
この作品を読み終えた後、きっと色々な感情が胸の中を駆け巡ると思うの。

切なさと希望が混ざり合う読後感
物語の中には、辛いシーンもたくさん出てくるわ。ミーナが傷つけられる場面とか、サザンが無力さを感じる瞬間とか…。読んでいて胸が痛くなることもあるのよ。
でもね、その中にも必ず希望の光が差し込んでくるの。諦めない心、信じ合う絆、立ち上がる勇気…。そういうものが丁寧に描かれているから、読み終わった後は不思議と前向きな気持ちになれるのよね。
切なさと希望、この二つが絶妙なバランスで混ざり合っているから、心にじんわりと染み込んでくる作品なの。
レトロな雰囲気に癒される
80年代風の世界観って、今の時代だからこそ新鮮に感じられるのかもしれないわ。最新技術を駆使したピカピカのSFとは違って、どこか人間くさくて温かいの。
水彩絵の具で描かれた柔らかい色彩も相まって、読んでいると心が落ち着くのよね。疲れた心を優しく包み込んでくれるような、そんな雰囲気があるわ。
デジタル全盛の時代に、あえてアナログで描かれた作品を読むって、なんだか特別な体験よね。作者の手の温もりが伝わってくるというか…。
文明や人間について考えさせられる
この作品、ただ楽しむだけじゃなくて、色々考えさせられるのよ。
人間って進歩し続けることが本当に正しいのかな?文明の発展の影で失われているものはないかな?強い力を持つことの意味って何だろう?
そういう深いテーマが物語の中に織り込まれているから、読後もずっと心に残り続けるの。友達や家族と語り合いたくなるような、そんな作品よ。

ねえヒロ、この作品読んでどう思った?

いや~マジで良かった!最初は絵が綺麗だなーって思ってたけど、話も深いじゃん!

でしょ?特にアグルダの場面とか、すごく考えさせられたわよね

あそこヤバかったよね!俺さ、ロボット兵との戦闘シーンで興奮しちゃってさ。でも最後の方は…うん、色々考えちゃったな
まとめ:サザンと彗星の少女は心に響く特別な一作
『サザンと彗星の少女』は、新人漫画家とは思えない圧倒的なクオリティで読者を魅了する作品よ。
全500ページを水彩絵の具で描き切った美しいビジュアル、80年代風の懐かしくも新鮮な世界観、そして深いテーマを含んだ物語。すべてが高いレベルでまとまっている傑作なの。
全2巻で完結するから読みやすいし、2019年のマンガ大賞第5位という評価も納得の内容よね。日常に疲れたとき、心に響く物語に触れたいとき、ぜひ手に取ってほしい作品だわ。
現在、作者の赤瀬由里子さんはトーチwebで『ナイトメアバスターズ』という新作を連載しているみたいだから、この作品が気に入ったら次回作もチェックしてみてね。
記事のまとめ(要点)
- 1990年生まれの新人漫画家・赤瀬由里子さんの初作品で2019年マンガ大賞第5位を獲得した評価の高い作品
- 全500ページをアナログ水彩絵の具で描いた美しいオールカラー漫画という珍しいスタイル
- 80年代風レトロSFの世界観が懐かしくも新鮮で、読者を独特の雰囲気に引き込む
- 300年後の未来を舞台に、青年サザンと赤髪の少女ミーナの運命的な出会いと冒険を描く
- 単なる冒険物語ではなく、文明や人間の在り方について深く考えさせられるテーマ性を持つ
- 全2巻完結で読みやすく、上下巻同時発売で続きを待たずに一気読みできる
- 各巻250ページ、合計約500ページで価格は各巻980円プラス税とお手頃
- 切なさと希望が混ざり合う読後感で、心にじんわりと染み込んでくる作品
最後まで読んでくれてありがとう🐱 あなたの心に響く素敵な物語に出会えますように。
引用・参考




